山 行 報 告
2015/1 / 1〜4     北アルプス・奥穂高岳        メンバ:大高ぁ、大谷  記録:大高ぁ

写真は2,400m付近から厳冬の北アルプス        
【コースタイム】

(1月1日)
 4:00二俣川駅=相模湖IC=中央道=長野道=松本IC=安房トンネル=新穂高温泉駐車場―穂高牧場―白出沢登山口(テント泊)

(1月2日)
 白出沢登山口―涸沢岳西尾根―2400m付近(テント泊)

(1月3日)
  停滞

(1月4日)
  2400m付近6:00―7:00南稜合流7:10―9:00蒲田富士10:20―南稜合流―11:202400m付近11:30―12:50白出沢13:00―13:50穂高牧場14:00―15:00新穂高温泉駐車場15:40=16:30平湯温泉(ひらゆの森の湯)17:30=安房トンネル=18:30松本(夕食)19:30=松本IC=長野道=中央道=相模湖IC=二俣川駅前解散(23:00)

【記 録】

(1月1日)
 クリスマス寒波の後、30日に停気圧が通過し寒気が押し寄せてきた。一日朝発とし、3日まで続く寒波をやり過ごし、4・5日の移動性高気圧に期待し出発。
 寒気の吹き出しで全国的で鳥取や名古屋でも雪が降っているが、新穂高は比較的落ち着いていて、上空には青空ものぞく。白出沢出会いまで移動するが、トレースはしっかり踏まれている。
 ラジオでは、寒波で槍が岳、北岳、奥穂高岳で遭難が伝えられている。途中知り合いの山岳会のメンバーと出会う。中崎尾根経由で槍ヶ岳を目指したが、胸までのラッセルで断念して下山してきたとのこと。
 5パーティー程度の登山者とすれ違う。穂高牧場にはテントが一張りあるが、小屋は営業していなかった。

(1月2日)
 2日は雪。昨年2400m付近から白出沢まで1本で下山出来たので3本程度で登れると思ったが、トレースが消えかかっていたこともあり、結構きつく5本くらいかかってしまった。
 途中の大岩の下に1つテントがあり、ここからトレースがついていて助かった。ほかのパーティーには出会わず、2400m付近のテント場にも他のパーティーはいなかった。
 穂高小屋の冬季小屋に避難しているパーティーの残していった赤布だけが残されていた。テントを設営していると大岩下のテントのメンバーが下山してきた。蒲田富士の雪庇手前までトレースしてきたとのこと。再アタックはせず明日下山するとのことでした。

(1月3日)
 3日は寒気の吹き出しは続くため、朝からお酒を飲みくつろぐ。午後から天候が回復し晴れ間。警察のヘリが上空を飛び、穂高小屋のメンバーを救出してるようである。
 午後から明日のアタックのためトレースを着けに南稜分岐までラッセル。前日のトレースはやはり消えていた。360度山が眺められる晴天。夜は月に照らされて大変美しかった。この日別のパーティーは登ってこなかった。

(1月4日)
 4日は天気予報通りとは行かず雪。移動性高気圧が予報通り来るには来たが南に偏り、朝鮮半島の低気圧との間に低圧部が出来てガスがかかり雪。しかしとにかく出発。蒲田富士に出る。
 視界ははゼロ。もちろん穂高の全容は見渡せない。蒲田富士の雪庇の手前でツェルトをかぶり天候の回復を待つ。1時間ほど待つが逆に天候が悪化し始める。ラジオの予報通り低圧部による一時的な悪化。
 あきらめて下山することにする。一昨年雪庇を踏み抜いて滝谷側に滑落し掛けたこともあり、GPSに頼ることも危険なためここは慎重になる。
 蒲田富士の下りはフィックスに助けられながら下る。予備日は5日まであり、明日は日本列島上空に移動性高気圧が移動してくるので好天は間違いないのだが、明日1日で登って2400mまでもどってこれても、下山は6日になってしまうので無理であった。
 またもやチャンスが1日ずれてしまった。下りはフィックスに助けられながら下る。2400mのテント場には誰もいない。下山途中で昨年も会った単独の女性1人が登ってくるが、他には下山まで誰にも会わなかった。しかし林
道はトレースが残っていたため、順調に下山。

まとめ:
 ラジオの気象予報とスマートフォンを使った天気予報によりかなり正確に天候の判断ができた。特にHP「天気とくらす」の山の天気はかなり正確で、3日の寒気流入の天気予報にもかかわらず「天気とくらす」では、午後天気の回復を予報してぴたりと当てた。
 今回ドコモの携帯はすべての地点で通信可能であったが、2400m付近においても、無線は西穂高小屋とは通信出来なかった。電池の消費を考えて予備電池を持参したが、正解であった。
 単独の女性は今回登れたのであろうか。冬季小屋に避難していた男女4人のメンバーは結局3日は風が強く救出はされていなかった。5日に移動性高気圧が張り出した日に4人全員無事救助された。
                                      (大高記)